AIのニュースを追っていたら、肝心の記事を書く時間がなくなった。
新しいモデル、新しい料金、新しい機能。ひとつ調べると関連情報が何本も出てきて、どこまで読めばいいのか分からなくなります。
サイトを運営しているなら、全部を知る必要はありません。今週の予定を変える情報と、あとで読めばいい情報を分ければ十分です。
2026年7月13日から19日までの公式発表を見直すと、先に片づけたいことは4つでした。WordPressの更新、Assistants APIの棚卸し、API料金の計測、画像生成の使い分けです。
ニュースの大きさではなく、記事公開や問い合わせ、収益につながる入口を守る順番で見ていきます。
今週の最優先は、WordPress 7.0.2への更新
今週、最初に見るのはAIの新機能ではありません。
WordPressの管理画面です。
WordPress.orgは7月17日、WordPress 7.0.2を公開しました。Criticalが1件、Highが1件のセキュリティ問題を修正した更新で、影響を受けるサイトにはすぐに更新するよう案内しています。
自動更新の対象になっているサイトでも、通知メールを読んで終わりにはしません。管理画面を開き、いま使っているバージョンを確かめます。
7.0系なら7.0.2、6.9系なら6.9.5、6.8系なら6.8.6が今回の修正版です。6.8より前は今回の二つの問題には影響を受けないとされていますが、古いWordPressをそのまま使ってよいという意味ではありません。
更新する前に、データベースとファイルのバックアップを確認します。バックアップが「ある」だけでは足りません。いつ取られたものか、どこまで戻るのか、自分で復元できるのかまで見ておきます。
ステージング環境があれば、先に同じ更新を適用します。トップページの表示だけでなく、記事、検索、404ページ、下書き保存、問い合わせフォーム、REST APIまで確認します。
トップページが表示されても、決済や問い合わせフォームまで動いているとは限りません。更新後は、収益や仕事につながっているページから優先して開きます。
どこでAssistants APIを使っているか確認する
OpenAIのAssistants APIは、2026年8月26日に終了する予定です。
使っていなければ、移行作業はありません。困るのは、以前作った仕組みに入っているのを忘れている場合です。
記事作成、問い合わせ対応、社内検索など、AIを呼び出しているコードを検索します。assistants、threads、runsといった名前のほか、Assistant IDやThread IDを保存している場所も確認します。
公式の移行ガイドでは、Assistant、Thread、Run、Run stepの役割を、Prompt、Conversation、Response、Itemへ移す流れが示されています。
ただし、名前を置き換えるだけでは終わりません。会話履歴をどこへ残すか、ツールが失敗したときに誰が再実行するか、古いThreadをどこまで引き継ぐかを決める必要があります。
もう一つ気をつけたいのがPromptです。既存のAssistantから再利用可能なPromptを作る経路はありますが、そのPromptも2026年11月30日に終了予定です。長く使う仕組みなら、指示文やツール設定の原本をアプリ側でも管理しておきます。
今週中に全面移行を終わらせる必要はありません。
まず、Assistants APIを使っているファイル、処理の名前、止まったときに影響するページを一枚にまとめます。下書きが作れなくなるのか、問い合わせへの返事が止まるのか。それが分かれば、移行順を決められます。
8月26日当日に切り替えるのでは遅すぎます。旧処理へ戻せる期間を残し、少なくとも本番とは別の場所で一度動かしておきたいところです。
API料金を知りたいなら、まず1回分を測る
GPT-5.6にはSol、Terra、Lunaがあり、料金も違います。
だからといって、一番安いLunaを選べば月額が下がる、とまでは言えません。
OpenAIのAPI料金は、入力、キャッシュ済み入力、キャッシュへの書き込み、出力などで単価が分かれます。短い指示から長い記事を作る処理と、長い資料を読ませて短く分類する処理では、お金のかかる場所が違います。
先に見るのはモデルの料金表ではなく、自分の処理一回分です。
入力と出力のトークン数、キャッシュの利用量、再試行した回数を記録します。Web検索や画像生成などのツールを使った場合は、その費用も別に足します。
1回分の費用に、ひと月の実行件数を掛ければ、月の予算が見えてきます。
ブログ記事なら、人が直した時間も外せません。安いモデルで3回作り直し、タイトルと出典の確認に1時間かかったなら、API料金だけを比べても実際の負担は分かりません。
反対に、分類や定型の要約など、同じ条件で大量に処理する仕事では、低価格のモデルが効きやすくなります。
今週やるのは、料金表を暗記することではありません。実際の処理を一件だけ動かし、公開できるところまでに何円と何分かかったかを残します。
画像を1枚作るならImage API、何度も直すならResponses API
OpenAIの画像生成には、Image APIとResponses APIという二つの入口があります。
ブログの見出し画像を一枚作る。手元の画像を一度だけ直す。同じ仕様で何枚か生成する。こうした作業なら、Image APIから始めると流れが単純です。
一方で、作った画像を見ながら「背景だけ変える」「表情をもう少し明るくする」と何度も調整するなら、Responses APIが使いやすくなります。前の画像を会話の流れに残したまま、編集を続けられるためです。
Responses APIでは、画像生成だけでなく、会話に使うメインモデルのトークン料金もかかります。便利さだけで決めず、採用できる一枚までに何回やり直したかを記録します。
キャラクター画像では、かわいく生成できたかだけで終わりません。同じ人物に見えるか、手やツノに不自然なところがないか、読めない文字や見覚えのあるロゴが入っていないかも確認します。
記事へ載せる前には、スマートフォンでも開きます。横長の画像でキャラクターの顔が切れていないか、文字を入れた場合は小さな画面でも読めるかを見ます。
画像生成で時間を使いすぎる人は、API選びより先に「何回直したら別案へ移るか」を決めてもよさそうです。ボツを減らすには、生成回数だけでなく、採用までの流れを見直す必要があります。

今週やることを4つに絞る
ここまでの話を、実際の作業へ戻します。
- WordPressのバージョンとバックアップを確認し、修正版へ更新する
- Assistants APIを使っているファイルと処理を洗い出す
- API処理一回分のトークン、再試行、作業時間を記録する
- 画像一枚が採用されるまでの修正回数を数える
立派な調査資料は必要ありません。
WordPressなら、更新前後のバージョンと確認したページをメモに残す。Assistants APIなら、ファイル名と止まる機能を表にする。料金と画像は、実際の一件を測ります。
時間が足りない場合は、上から二つだけでも構いません。WordPressには今回のセキュリティ更新があり、Assistants APIには終了日があります。料金と画像の改善は、そのあとでも試せます。
やる順番が決まれば、ニュースを追う時間を減らし、サイトの手入れへ戻れます。
ニュースは「今週の仕事が変わるか」で選ぶ
週間まとめで難しいのは、何を載せるかより、何を載せないかです。
新しいモデルが発表された。デモ動画が話題になった。SNSで多く共有されている。それだけでは、今週の作業を変える理由にはなりません。
期限がある。公開サイトが止まる。料金や権利に影響する。今の仕事の進め方が変わる。AIやまらぼでは、まずこの順番で見ます。
この基準なら、今週はWordPress 7.0.2とAssistants APIが先です。API料金と画像生成は、慌てて契約や実装を変える段階ではなく、自分の使い方を測り始める段階です。
ニュース記事を増やせば、検索から読まれる入口も増えます。ただ、読者が「結局どうすればいいの」と感じる記事ばかりでは、次に戻ってくる理由にはなりません。
一本の記事を読んだら、一つでも作業を終えられるようにする。
WordPressを更新できた。古いAPIの場所が分かった。ひと月の予算が見えた。画像のボツが減った。そうした小さな成果が、読者がもう一度サイトへ戻る理由になります。
今週のまとめ
- 最初にWordPressのバージョンとバックアップを確認し、対応する修正版へ更新する。
- Assistants APIを使っている場所を洗い出し、8月26日より前に試験移行できる予定を作る。
- API料金と画像生成は、一回分の費用、時間、修正回数を測ってから選び直す。
全部のニュースを追う必要はありません。今週の仕事を一歩進める情報だけ拾えれば、それで十分です。
作業を始めるときは、WordPress 7.0.2の更新手順、Assistants APIの移行準備、見出し画像を作るAPIの選び方から、いま困っているものを一つ選んでください。