こんにちは。やまとーる(@yamatoll0840)です。
【お知らせ】 映画「聲の形」の再放送が決定しました!#Eテレ 9月2日(日)午後2:30から放送です。
土曜の放送を見逃してしまった方、もう一度じっくりご覧になりたい方、ぜひぜひこの機会に! https://t.co/BLooStCQ1C
— NHKアニメ (@nhk_animeworld) 2018年8月27日
ジブリだけじゃなく、こういったアニメも地上波で放送されるようになって本当に嬉しい。
「聲の形」は万人受けする映画では無いと思っているけど、作品というものはたくさんの人が見ていろんな感想が出ることが大切だと考えているので、まだ視聴していない人は是非見て欲しいなぁ。
(”万人受け”とは悪役をぶっ倒してスカッとするような映画のことを指しています)
この「聲の形」ですが、自分は読み切りの時から全て読んでいて、面白いとは思っていたけど、正直言うほどそこまで”ハマって”はいませんでした。(特に連載になってからの内容に賛否あるんですが、ここでは語りません)
映画化が決まった時もあまり興味は無かったんですが、京都アニメーション制作ということもあって、映画館に足を運びました。
その時の感想は「すごいものを見てしまった」です。
漫画を読んで内容は理解しているはずなのに、動きと声と音楽が融合するとこうも印象が変わるものかと。
ただ誤解を恐れずに言うとすれば、やはり2時間程度の長さでは掻い摘んだ感があり、原作の想いが全て詰まっていたかというと、そうではないように思います。(自分はこれでいいと思いますが、原作好きには物足りないかも)
なので、「聲の形」の内容をちゃんと理解したい人には原作を読む事をおすすめします。
ちなみに…聲の形の紹介に「登場人物が全員クズ」みたいに書かれている事がありますが、それは映画を見た人の感想であり、作品の説明ではありません。
そこだけは先入観を持たないようにしてください。
これから先はネタバレ&感想なので注意…
映画「聲の形」は硝子にものすごく感情移入した
僕は漫画(原作)はどちらかというと第三者的な立場で読んでいました。
石田の献身的な態度も元はといえば身から出た錆だし、石田を取り巻く人間についても似たようなところがあるし。
硝子は硝子で当たり前だけどうまく喋れないので、感情が伝わりにくかった。
しかしながら、映画版でも辛いイジメのシーンはありますが、”それでも小学校時代は楽しいこともあった”ということを感じ取れるようになっていたと思います(特に硝子)
これは想像でしかないんですが、”音の無い反応の薄い世界”に住んでいる硝子にとって、イジメられることよりも無視されることの方が辛いことだったのかもしれません。
小学校の時の筆談ノートを大切そうにするのも、その気持ちの表れなのかも。(書かれている内容はともあれ、唯一他人とコミュニケーションがとれたモノなので)
そう考えると、硝子の置かれている境遇にすごく同情してしまい、感情移入してしまいました。
「硝子がいなければみんな幸せだった」
作中に植野言ったこの言葉はすごく突き刺さりました。
心無い発言かもしれないけど、一理あると思います。
誰しもが面倒なことに関わりたくないし、関わって欲しくない。
石田も昔はそう思っていたかもしれません。
しかし同じようにイジメに合い、孤立し、家族や友達、そして硝子自身とコミュニケーションを取ることにより、その考えは無くなり、自分と向きあうことになっていったんだと思います。
こういった心の成長にまた感動させられました。
ちなみに植野は植野で、障害者だからという理由で硝子にきつく当たっている訳ではなく、単純に邪魔な存在だったんだと思います(石田の気も引くし)
誰構わず言いたいことをストレートに伝えるので、ある意味一番差別意識が無いキャラなのかも。
映画ならではの演出が素晴らしかった
特に印象的なのは、打ち上げ花火を見ながら硝子が何かを”手話”で伝え、石田が「そっか、なるほど」と言う場面。
手話が分からない人にとっては想像で考えるしかないところです。
レビューサイトなどを見ると、山田監督の演出(コップに入ったお茶に波紋が立つこと)から読み取るに、「音は聞こえなくても振動が伝わるから花火を楽しめる」的な事を言ったとのことですが、このシーンの後にも硝子の手話がよく分からない部分が出てくるんですよね。
これは、硝子がこの後やろうとしていることの覚悟を表現しているんじゃないかと思いました。
どこか遠くにいなくなってしまうような。
そんな辛さや悲しさを、分かりづらい手話で表現したのかもしれません(違うかもしれないけど)
山田監督は他にもいろんなアイデアをこの映画に詰め込んでいておもしろいです。
映画公開当時にTVで放送されたメイキング映像がYoutubeにもあったので載せておきます。
よかったら見てみてください。
たまこラブストーリーも観て欲しい
「聲の形」が気に入ったのなら、山田監督の別作品である”たまこラブストーリー”も観て欲しいです。
TV版の続編ではないので、この映画単体で見ても全く問題ありません。
ネタバレはしませんが、この作品もまた表現が素晴らしいです。
言うなればこの作品は「心の形」です。
今ならアマゾンプライムビデオで初月無料で見れるので是非。
